社会変革のための
プロジェクト

2026/05/12

誰もが社会で活躍し、健康に生きられる社会を実現する(株式会社ミッションワーク 山根 佑士 氏)

人生のどん底から始まった「やり直し」

 

山根氏の人生は、幼い頃から決して平坦なものではありませんでした。

 

6歳のとき、父親が仕事中の事故で亡くなります。

母親は男三兄弟を育てるため、厳しく、強く育てました。

 

しかし中学生の頃、山根氏は少しずつ道を見失っていきます。

生きる意味も分からず、「力が全て」と思いながら、どこかで自分自身を諦め、投げやりな日々を送っていました。

 

そんなある日、ある事件が起こります。

「人生終わった」

そう感じるほど、強い絶望に包まれたといいます。

 

そんな中、母から一通の手紙が届きました。

 

そこには、

「今がどん底、お前なら必ず這い上がれる!」

う書かれていました。

 

「こんな自分でも、まだ信じてくれる人がいる」

 

この言葉が、止まりかけていた心を大きく動かしました。

そして山根氏は、「絶対に人生をやり直す」と強く決意したのです。

 

 

事例企業情報

  • ・株式会社ミッションワーク 
  • ・2002年創業
    ・活動エリア 広島県
    ・代表者 山根 佑士 氏
    ※本記事の内容は2025年9月の会員プレゼンテーション(CLミーティング)の動画をもとに作成しています。

 

人に必要とされた瞬間、見つけた「自分の使命」

 

人生を変える出会いとなったのが、整体でした。

 

若い頃、スポーツ中の事故で腰を痛め、歩くこともできないほどの状態になった山根氏。

往診に来た整体師の施術によって、驚くほど体が回復した経験がありました。

 

「手だけで人を治すことができる」

 

その姿に感動した山根氏は、昼は働きながら夜間学校で整体を学び、

19歳のときには整体院の院長を任されることになりました。

経験も少なく、毎日悩みながらも必死で技術を磨き続けます。

 

そんなある日、膝の悪い80歳の患者さんから言われた一言が、人生を変えました。

「先生がいなくなったら困るから、死なないでくださいね」

生まれて初めて「自分を必要としてくれる人」に出会った瞬間でした。

 

その後25歳で自身の整体院を開業。地域で評判の治療院へと成長します。

さらに30歳のときには整体学校を立ち上げ、技術を教える側にも回りました。

 

しかし、ここで新たな社会課題と向き合うことになります。

 

整体技術で人生を取り戻す「就労支援」

 

整体学校の生徒の中には、障がいを抱える家族や引きこもりの家族を持つ人も多くいました。

 

「この人たちが社会で働ける場所を作れないだろうか」

 

そう考えた山根氏は、40歳のとき、日本でも珍しい「整体技術を学べる就労支援事業」をスタートさせます。

解剖学から技術まで本格的に学び、障がいのある方が整体師として働ける環境をつくりました。

 

Screenshot

 

その中の一人の利用者さんは10年間引きこもり状態でした。

しかし就労支援で技術を学び、現在は利用者へ技術指導を行う立場に成長。患者への施術やSNS運用まで担っています。

 

かつて「なぜ生きているのか分からない」と話していた彼は、今では人を支える存在になりました。

現在までに、一般企業への就職や独立を果たした人も生まれています。

 

「支えられる側から、支える側へ」

 

山根氏の事業は、まさに人生の再出発を支える取り組みになっています。

 

 

日本の医療を変える「未来健康プロジェクト」

 

整体師として30年以上活動する中で、山根氏は日本の医療に大きな課題を感じてきました。

それは「治療中心」の医療です。

多くの場合、病気になってから治療を行います。しかし本来は、予防によって防げる病気も少なくありません。

日本の医療費は増え続け、年間48兆円に達しています。一方で、予防に使われている費用はごくわずかです。

 

そこで山根氏が立ち上げたのが「未来健康プロジェクト」です。

 

 

このプロジェクトは、企業に対して次の3つを提供します。

 

①体の健康
整体や運動指導によって身体の不調を整える。

②心の健康
カウンセリングやキャリア支援でストレスや不安を軽減する。

③食の健康
正しい食の知識を学び、生活習慣病を予防する。

 

この3つを組み合わせ、社員の健康を守る仕組みを企業の中に導入していく取り組みです。

社員が健康で働ければ、生産性が上がり、離職や休職も減ります。企業の魅力が高まり、人材も集まります。そして医療費の削減にもつながります。

 

 

山根氏は、この取り組みを広島から全国へ広げていきたいと語ります。

 

「一社だけでは地域しか変えられない。でも仲間が増えれば、日本全体を変えられる」

 

健康寿命を伸ばし、誰もが元気に働き続けられる社会をつくる。


それは、子どもや孫の世代に負担を残さない未来をつくることでもあります。

どん底の過去から人生を立て直した一人の経営者の挑戦は、今、社会全体の健康を支えるプロジェクトへと広がろうとしています。

 

私たち経営実践研究会では、地域企業(中小企業)が中心となり、各地で企業・自治体・様々な社会活動に取り組む方々と連携しています。

 

経営実践研究会は、強い輝きを放つ地域企業(中小企業)を多く輩出し、事業を通じた社会課題解決に向けた活動を行い、持続可能な社会を構築していきます。