社会変革のための
プロジェクト
- 2026/08/18
「町工場にできるわけがない」から始まった宇宙の仕事への挑戦

社員に「できるわけない」と反対された町工場が、宇宙プロジェクトに関わるまで
兵庫県の自然豊かな地域にある、小さな町工場。
そこである日、
大学教授から一枚の設計図が渡されました。
そこに描かれていたのは——
宇宙に関わるプロジェクトの部品。
株式会社フクイ金属の福井由美子さんが、
長年思い描いてきた「宇宙の仕事」が、
現実になった瞬間でした。
しかし数年前まで、
周囲から言われていたのは、
「できるわけがない」
という言葉でした。
それでも行動し続けた結果、
反対していた社員が応援者になり、
社員が主体的に動くようになり、
取引先からは
「福井さんと仕事がしたい」と声がかかり、
さらに新しい大学プロジェクトへの参加まで
つながっていきました。
一体、何が起きたのでしょうか。
「田舎の小さな工場が、宇宙の仕事をしたら面白い」

福井さんの始まりは、
とてもシンプルでした。
「宇宙の仕事がしたい」
と思ったのです。
もし、自分たちの技術が、
今まで想像もしなかった世界で使われたとした?
もし社員が、
「自分たちの会社は宇宙の仕事をしている」
と誇れるようになったら。
そんな会社になったら、
ワクワクしないでしょうか。
ところが、
社員は全員反対。
社長であるご主人も、
すぐには賛成してくれませんでした。
「そんな高い品質の部品なんて作れない」
それが当時の社内の空気でした。
でも福井さんは、
1年かけて話し合い続けます。
そして国際規格を取得。
さらに実際に航空機関連の部品製造にも挑戦し、
「できるわけがない」と言われていたものを、
本当に作ってしまったのです。
すると福井さんの中に、
「航空機ができたなら、
宇宙だってできるんじゃない?」
という新しい可能性が生まれました。
ここに一つの大きな気づきがあります。
私たちは、
「自信がついたら挑戦しよう」
と思いがちです。
でも実際には、
挑戦するから、
“できる自分”に変わっていくのかもしれません。
「宇宙の仕事がしたい」が、社会への志に変わった

宇宙について調べていた福井さんは、
スペースデブリ=宇宙ゴミ
という社会問題を知ります。
役目を終えた人工衛星や、
ロケットの部品、
衝突によって生まれた破片などが、
地球の周囲を飛び続けています。
それらが人工衛星に衝突すれば、
GPSや通信など、
私たちの生活にも影響が及ぶ可能性があります。
そこで福井さんは考えました。
自分たちの世代は大丈夫かもしれない。
でも、
その先の子どもたちはどうなるのだろう。
最初は、
「宇宙の仕事がしたい」
という好奇心でした。
それが、
「ものづくりを通して、
子どもたちが安心して暮らせる未来をつくりたい」
という志へ変わっていったのです。
社会課題への取り組みは、
必ずしも特別なことから始まるわけではありません。
今ある技術。
今ある事業。
そこに、
「この力を未来のために使うとしたら?」
という問いを加えることで、
会社の可能性は大きく広がるのかもしれません。
会いたい。でも、人脈はない

宇宙ゴミの問題について調べていく中で、
福井さんは静岡大学の教授の存在を知ります。
「この先生に会いたい!」
しかし、面識はありません。
紹介してもらおうと周囲に相談しても、
「自分で会いに行け」
と言われました。
普通なら、
「人脈がないから仕方ない」
と諦めてしまう場面かもしれません。
でも福井さんは、
自分で連絡しました。
そして本当に教授と会い、
その後、思ってもみなかった教授がフクイ金属を訪問。
そこで渡されたのが、
宇宙関連プロジェクトの設計図でした。
そこから試作が始まり、
「田舎の町工場から宇宙へ」
という未来が、
現実になっていったのです。
最初から人脈があったわけではありません。
動いたことで、
必要な人とつながっていきました。
さらに行動を続けることで、
ものづくり企業とのつながりが増え、
情報が集まり、
取引先から指名されるようになり、
新しい大学プロジェクトにも
声がかかるようになりました。
チャンスは、人脈を持っている人だけではなく、
動き続ける人にも集まってくる。
福井さんの姿から、
そんなことを感じます。
そして、社員も変わり始めた

最初は、
新しい挑戦に反対していた社員たち。
中でも、
特に反抗的だった社員がいたそうです。
しかし福井さんが、
「どんな会社にしたいのか」
「何のために宇宙に挑戦するのか」
「未来の子どもたちに何を残したいのか」
を語り、行動し続ける中で、
少しずつ変化が起こりました。
その社員は、
福井さんのプレゼンを聞き、
「胸が熱くなり、泣きそうになった」
と話すようになります。
今では社員たちが同じ方向を向き、
主体的に動くようになりました。
会社のキャラクターまで、
社員自身が考えています。
人は、
「何をやらされるか」
だけではなく、
「自分たちは何のためにこれをやるのか」
が見えたとき、
仕事への向き合い方が変わるのかもしれません。
志とは、
会社に掲げる言葉ではなく、
「この未来を一緒につくりたい」
と思う人を増やしていく力なのだと思います。
一番変わったのは、福井さん自身


福井さんは、
一連の変化について、
「多分、自分に自信を持ったんだと思います」
と振り返っています。
自信を持ったことで、
行動範囲が広がった。
行動範囲が広がったことで、
新しい人と出会った。
人と出会ったことで、
情報や仕事が入ってきた。
その結果、
さらに行動できるようになった。
その最初のきっかけの一つが、
自分の未来を人前で語ったこと
でした。
伝えるためには、
「自分は何をしたいのか」
「何のためにやるのか」
を考えなければなりません。
そして、
その言葉を最初に聞くのは自分自身です。
だから「伝える」という行為には、
誰かを動かすだけではなく、
自分自身を動かす力もあるのかもしれません。
あなたの会社にも、まだ見えていない未来が必ずある

フクイ金属も、
最初から宇宙企業だったわけではありません。
特別な人脈があったわけでも、
社員全員が賛成していたわけでもありません。
始まりは、
「宇宙の仕事ができたら面白い」
という一人の好奇心でした。
そこから、
未来を描き、
人に伝え、
行動し、
社会課題と出会い、
仲間と出会い、
少しずつ未来を現実にしていった。
だから、
「福井さんだからできた」
で終わらせるのは、
少しもったいないのではないでしょうか。
あなたの会社にも、
まだ使われていない技術や、
まだ誰にも語っていない未来が
あるかもしれません。
まずは、
「自分は、どんな未来をつくりたいのか」
を考えてみる。
そして誰かに話してみる。
そこから、
未来は動き始めるのかもしれません。
志ある経営者が、会社を変え、地域を変え、社会を変えていく

福井さんのように、
「自分たちの会社には、もっとできることがあるんじゃないか」
「本業を通じて、社会のために何かできないか」
そんな問いを持ち、
実際に行動している経営者たちがいます。
その人たちが学び、実践し、
互いの志を伝え合っている場所の一つが、
経営実践研究会です。
経営実践研究会は、
単なる経営ノウハウを学ぶ会でも、
仕事につながる人脈をつくるためだけの会でもありません。
大切にしているのは、
「何のために会社を経営するのか」
「自分たちの会社は、誰を幸せにするために存在するのか」
という、経営者自身の「在り方」です。
売上を上げる。
会社を大きくする。
もちろん、それも経営には必要です。
しかし、その先に、
自分たちの事業によって、
どんな社会をつくっていきたいのか。
そこまで考え、
本業そのものを通じて社会課題の解決に取り組んでいく。
そして、一社だけで完結するのではなく、
企業、地域、行政、教育、NPOなど、
志を同じくする人たちとつながり、
それぞれの知恵や技術、経験を持ち寄りながら
より良い未来をつくっていく。
それが、
経営実践研究会が目指している姿です。
一社だけでは、社会は変わりません。
だからこそ、共同体を作り
みんなの力で社会を変える。
福井さんの挑戦も、まさにその一つです。
「こんな会社がある」を知ることから、未来は変わり始める

志は、
心の中に持っているだけでは
社会を動かすことができません。
誰かがそれを知り、
「そんな経営の仕方があるんだ」
と感じる。
「自分の会社にも、
何かできるかもしれない」
と思う。
そして、
「この人と話してみたい」
「一緒に何かできないだろうか」
「自分もやってみよう」
と、人が動き始める。
そこで初めて、
一人の志が社会へ広がっていきます。
そのための場として開催されるのが、
ソーシャルシンポジウムです。
テーマは、
「日本の未来を創る 地域企業の挑戦」
本業を通じて社会課題の解決に挑んでいる経営者たちが、
実際に何を考え、何に悩み、
どのように一歩を踏み出してきたのか。
そのリアルな実践を、
本人の言葉で聞くことができます。
シンポジウムは、
ただ「いい話を聞く場所」ではありません。
まず、知る。
「こんな会社があるんだ」
「こんな経営の在り方があるんだ」
と、今まで知らなかった可能性を知る。
次に、感じる。
実際に行動している経営者の言葉から、
志や覚悟、葛藤を感じる。
そして、つながる。
「この人と何かできるかもしれない」
「この取り組みを応援したい」
という共感から、
新しい関係が生まれる。
最後に、動き始める。
「では、自分の会社では何ができるだろう?」
と考え、
小さくても一歩を踏み出してみる。
社会を変えるきっかけは、
必ずしも大きなプロジェクトから始まるわけではありません。
一人の発言。
一社の取り組み。
一つの行動。
そこから始まることがあります。
福井さんの「生の言葉」を聞いてみませんか?

今回のソーシャルシンポジウムには、
株式会社フクイ金属
福井さんも登壇します。
「田舎の小さな工場で、
宇宙の仕事ができたら面白い。」
そんな一人の好奇心から始まり、
社員に反対されながらも挑戦を続け、
やがて航空宇宙分野へ進み、
さらにスペースデブリという社会課題と出会い、
大学とのプロジェクトへとつながっていった。
そしてその過程で、
社員が変わり、
会社が変わり、
つながる人が変わり、
福井さん自身も変わっていきました。
なぜ、諦めなかったのか。
なぜ、人とのつながりが広がったのか。
どうして、
反対していた社員まで同じ未来を見始めたのか。
そして今、
福井さんは
ものづくりを通じて、
どんな未来をつくろうとしているのか。
文章だけでは伝わらないものがあります。
声の温度。
言葉の力。
その人が本当に信じている未来。
ぜひ、会場で感じてみてください。
そして福井さんの話を聞きながら、
一度、自分自身にも
問いかけてみていただきたいのです。
「自分たちの会社だからこそ、
社会のためにできることは何だろう?」
その問いから、
あなた自身の新しい挑戦が
始まるかもしれません。
ソーシャルシンポジウムは、
志ある実践を知り、感じ、つながり、
次の実践者が生まれるための場です。
「いい話だった」で終わるのではなく、
「自分も何かやってみよう。」
そう思えるきっかけを、
ぜひ見つけに来てください。
他にも社会を変えるために
行動をしている経営者が多数登壇します。
詳細は下記のページをご覧ください。
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【ソーシャルシンポジウム2026@大阪開催概要】
日時:2026年10月18日(日)
会場:梅田スカイビル
詳細・お申し込みはこちら
⇒ https://www.keijitsukai.jp/event/20261018so/
※懇親会では登壇者と話せる機会があります。
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