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早川徹氏【株式会社イコム】地方から日本を元気に

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社会貢献を通じて常に社会と共鳴する企業を目指す


5000円をコツコツ積み上げる

株式会社イコム 代表取締役 早川徹氏(以下、早川):主な事業としては5000円~6000円から駐車場や工場などの土地を貸したりしています。ビルとか駅前には建物を建てて貸したりなどもしています。自転車置き場は馬鹿にしていましたが、自転車置き場が非常に好調です。

 

株式会社グローレン 代表取締役 香坂公嗣氏(以下、香坂):小さい売り上げを積み重ねていらっしゃるんですね!

 

早川:月に家賃収入で1億くらいになります。将来的には100億くらいを目指したいと考えています。家賃で継続的に収入が入ってくるので、戦略的に止まる事もできます。買って売って何十億とかではなく、コツコツ積み上げていく。そういうビジネスモデルの方が私には合っているみたいです。5000円とかを積み上げて24年で1億なので、もう少し速度をあげたいといろんなことを試しているところです。

地方から日本を元気に

早川:私の問題意識として地方から日本を元気にしないと、東京からでは難しい…。なと前から思っていました。それで様々な街づくりなどの勉強会とかでずっと勉強したりしていました。地域の人たちが自分たちの住んでいる身近なところからどうやったら活性化していくのか、エコミュージアム※とかってそういう事を勉強していました。でもみんな実践していないんです。つまり実践レベルでどういう風に都市から地域に人を呼び込むかという事です。試しにそういう事を私自身が始めたのが10年前になります。

※エコミュージアムとは・・・エコロジー(生態学)とミュージアム(博物館)とをつなぎ合わせた造語で、ある一定の地域において、住民の参加によって、その地域で受け継がれてきた自然や文化、生活様式を含めた環境を、総体として永続的な(持続可能な)方法で研究・保存・展示・活用していくという考え方、またその実践(Wikipediaより)



香坂:10年前に?

 

早川:はい、お試し暮らしという事で「天然村」というのをやり始めました。

香坂:場所はどちらで始めましたか??

早川:千葉の鴨川です。15年くらい前です。その当時は月の半分を鴨川で仕事し、半分を東京という生活をしていました。月曜日の朝の始発のバスで東京へ行き、生活して、木曜日には鴨川に帰り、丘の上の家で生活していました。家でサーフィンしたり、山へ行ったり、凄くいいです。

3ヶ月で妻が鬱に

早川:しばらくは良かったのですが一つのところだけで生活をずっとしているとどうしても飽きてしまいます。我々は『ハビテイション』っていうんですが、複数の拠点を移動するというのが良いなと思ったんです。ただ、田舎のコミュニティというのは難しい、その地域独特の流儀とかもあるし、移り住んだ側が積極的に地元の方々とかかわらないといけません。それで3ヶ月後にうちの奥さんが鬱になっちゃったんです。

香坂:え??

 

早川:子供達は順応できたから良かったんですが、環境も全然違うし、奥さんだけは難しかったみたいです。それで急遽東京の家に帰ってきました。その時に「こういう人たちどうするんだろうと思いまして、要するにいきなり移住しちゃってという人」

 

香坂:たしかに多そうですね!

 

早川:それを調べてみると凄く多かったんです。買うまではいかなくても借りちゃってという人も含めると物凄い数いました。そこで実際に訪れて、田舎でのコミュニティを多少なりとも感じられたらそういう失敗も減らせるのではないかと思いまして、自分にあったペースで実際に来れるような仕組みを作ろうとなりました。それは地域の人たちと協力して始めました。ここだけの別荘では田舎暮らしにはなりませんので。それで地域の人たちとイベントをやろうという事で、日本の棚田百選にも選ばれた地域の宝、棚田を復活させるということに取り組みました。元々、この地域のお米は奈良時代には天皇への献上米だったんです。それくらいポテンシャルのある土地を活かそうじゃないかと取り組みを始めました。そして、それを続けていたのですが、それだけでは足りません。やはり収入が一番大変です。実力のある人なら良いのですが、なかなか難しい。

 

香坂:たしかに。

ハード面は貸してもらい、ソフト面では誰でも使えるように

天然村HPより

 

早川:自給自足という考え方の人もいるのだろうけど、それもなかなか難しい。それで『アクアポ二ックス』というものに取り組み始めました。要するに魚の排泄物から出るアンモニアを微生物が分解して、野菜の餌になり、野菜が水を綺麗にして自ずと循環するというものです。それを2年くらい前にテストして、去年それで一気にやろうとしたんですが、規模が大きすぎてあまりうまく行きませんでした。うなぎなんかもやったが、自分たちはプロではないから持続させるのが厳しかったんです。私たちが魚の養殖をできるわけではないので。

 

香坂:それはそうですよね。

 

早川:だから今は外部の大学などとも協力したり、インターンなども募ったりしてソフトを整えているところです。あとは都市型農業をやり、東京で注文をとってくるということをやっています。そんな中実際にアクアポ二ックスをやりたいと2〜3人若者が集まってきました。ここまで若者を惹きつけるとは思いませんでしたが、金儲けというより、エコや循環などの社会貢献に近いことに興味のある若手が集まってきたんです。今はただ大量に作るだけではなく、高付加価値のものを作らないといけないという事で漢方などの観点からも差別化を図っているところです。実際に事業として収益を出すには10年ほどかかりそうです。

 

香坂:え、10年も!大変ですね。

 

早川:野菜と魚が循環して、ある程度高品質しかも漢方となれば薬の効果が衰えてしまう温度なんかはありますが、そこに注意すればそのまま取り込むことができます。その強みなんかを活かしてレストランなんかのいろんな展開を考えています。僕たちがやろうとしているのは魚を養殖するということではなく、ハードは貸していただき、ソフトは誰がやっても使えるようにする。こういうことを若手が中心に頑張っています。

 

香坂:本業の不動産のノウハウが活きてくるわけですね?

 

早川:はい、こちらで土地を買いあげて貸していますので、これは貸事業という形になります。でも天然村なんか大変です。うなぎを仕入れてきて、養殖。野菜だってpH※を計らないといけないとみんなしょっちゅういってヘトヘトになってしまいました。これは違うぞとなりました。

※㏗とは水溶液の性質(酸性・アルカリ性の程度)をあらわすひとつの単位。

 

そこで産業にならないといけない

早川:投資先がすごい額投資しているからそれを回収するまでは行かなくても導線が要ります。最初は凄かったです。大掛かりなことをどんどんするから地元の方々は「何事だ!」とおどろいていました。10年経ってやっと地元の方々とも溶け込んできましたし、ようやく一緒に取り組めるようなりました。やはり地域の人たちと協力しないといけません。その地元の方々に収入をもたらして、そこで産業にならないといけない。そこがアクアポ二ックスの一つの完成形です。これもコツを抑えれば誰でもできます。そこをレクチャーしながら若手が漢方なんかのアイデアを出していっているというところです。

香坂:なるほど〜。面白い取り組みですね。

早川:でも商売にならないとしょうがないですからね。それで儲けているのかというかという話ですから。今はまだ10年連続赤字です。

香坂:厳しい(笑)そういう地方創生に取り組もうとなったのはやはりご自身の経験が大きいのですか?

早川:そうですね。それと並行して地方から元気にしていかないといけないという問題意識がありました。空家率だって相当高い。タワーマンションなんか立ててもすぐにガラガラになってしまいます。今外国人も日本の地方へ行っているじゃないですか。ああいう地域の良さを伸ばしていけたら良いと思っています。

香坂:本日は貴重なお話をありがとうございました。

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<プロフィール早川徹(はやかわ とおる)

株式会社イコム 代表取締役
1965年生まれ
29歳で起業。貸地事業を中心のビジネスモデルとし、一攫千金志向の強い不動産業界の中で、小さな利益を積み上げるスタイルで安定経営を実現する。
その後、月10日働き20休むというライフスタイルを目指し、鴨川(千葉県)に住み、東京で働くという二拠点生活を開始。その経験を生かし、田舎での生活がお試しででき、地域の人々と交流できる場を作りたいと思い立ち、天然村プロジェクトを始動させる。将来的には全国各地に天然村を波及させ、地方から日本を元気にするというヴィジョンを持っている。