インタビュー|黒川洋司氏【株式会社ヒューマンハーバー大阪】子ども達に自信がつけれる場面をいっぱいつくりたい!

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黒川洋司氏【株式会社ヒューマンハーバー大阪】子ども達に自信がつけれる場面をいっぱいつくりたい!

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株式会社ヒューマンハーバー大阪 代表取締役 黒川洋司氏
株式会社フォーユーカンパニー 代表取締役 宮本宏冶氏

株式会社フォーユーカンパニー 代表取締役 宮本宏冶:いつから、どのような取り組みされているか内容を教えてください。

 

株式会社ヒューマンハーバー大阪 代表取締役 黒川洋司:やり始めたのは四年前です。
初めは法人ではなく、URの団地を買い入れ、良心塾を開きました。
きっかけは促進プロジェクトで、一企業として参加させていただきました。
参加するにあたって、皆さんと僕は経歴が違います。

仕事を提供することが更生につながるということは自分の中でも間違いないことなのですが、それ以前に、人間的なこと、つまり教育不足や愛情不足である場合が多いので、まず、そこの土台を作ってから徐々に仕事をする方がスムーズにいくのではないかと思いました。
それは、自分自身がまさにそうだったからです。
10年前に母親が亡くなってから考え方を変えて生きていく中で、色々なプロセスで人に喜んでもらったり、感謝されたりし、様々なことを経験しました。
自分の経験を通して、ただのビラまきでもコミュケーションになる、など社会に復帰するにあたって必要な要素が沢山あったので、これを実践で学べるような、そして一緒に成長できるような実践型の学び場を作ろうと思いました。

また、“人間本来の良心を開けるような場にしたい”という思いから「良心塾」にしました。
一番初めに受け入れた子は、加古川少年院から出てきた子で当時17歳でした。「お互い道をそれ、これから社会にでる中で更生するのは当たり前。ちょっと社会に貢献できるように町内の掃除や商店街のボランティア、農業関係を一緒にやっていきたいと思うんだけど、どうですか?」と少年に伝えたら、「是非やらせてほしい」と彼は言いました。
そんな中で促進プロジェクトがスタートしました。
一人の美容室の弟子としてフロントなども担ってもらいながら、私と一緒に居て清掃や交差点でのビラまきなどもしてもらいました。

他の方は促進プロジェクトの失敗が多いのですが、その子は頑張っていました。

仕事を雇用する以前に、一般企業が求めるレベルはとても高いように思うので、それをななめにするような学校を作りたい、と考えていました。

その子は、問題はありましたがとても頑張っていました。だからこそ、中間支援施設が必要と思っていましたが、なかなか実現ができませんでした。

一年ほど経つと頑張ってはいましたが、みんな逃げられたりしていました。
彼はそんな中でも頑張っており、やはり中間支援施設は必要だと思いました。

そんな中、「九州に法人化にしてちゃんとしている、ヒューマンハーバーというところに一緒にいきませんか」と誘われたので、九州にある日本財団と一緒に行き、そこで初めて副代表とお話をさせてもらいました。
僕は体育会系の考え方で精神論でしたが、ヒューマンハーバーは全てに意味づけをしていました。

そして、実績もしっかりあげていました。
「このプログラムに、僕の行っている商店街でビラまきをするような実践的なものを盛り込めばよりいいものになるのでは」と提案をしました。
そうしたら「ぜひ大阪で促進プロジェクトとしてやりましょう!」と言ってもらえ、初期投資は全て日本財団が行ってくれました。
その代表を去年の8月に務めました。
11月に施設が完成して今に至ります。
現在、住み込みが6人。逃げた人や物を盗んだ人、今も頑張っている人などいろいろな子がいます。
うちの施設にくるのは、ほぼ身元引受人がいません。10人関わってきましたが片親がいるのは二人だけで、その子たちは頑張るのですが、誰もいない8人は精神的な面で問題を抱えています。

自転車を盗んだり、置き引きしたり、工場に忍びこんでものを盗んだりします。
親がいる場合は問題を解決できますが、親がいない場合は少年院等にいってしまいます。
その子たちは発達障害が多少あり、言いようによっては個性なのですが、親や世間は平均的に見てしまいます。

(26日に出てきた子供の話)
少年は、荷物だけでも取りに行きたいと言い、母親のいるところに行きました。しかし、誰も出てきませんでした。少年が鍵をもっていたので中に入ると、母親が暗い中にいました。荷物を引き取りにきたと伝えると、親御さんは「すべて処分した。保険証もない。」と言いました。そして、私が「責任者は私なので対応することがあれば私に連絡ください」と名刺を渡そうとしたのですが、母親は「連絡をしないのでいらないです」と。

少年と母親は捕まる前に4か月だけ一緒に暮らしておりました。
その前は虐待にあい、児童養護施設を転々としており、施設も追い出されてしまいました。
そして親が引き取りましたが、4か月後にさみしくてつい道を歩いている女性を抱きしめてしまいました。
そして、行くところがないのでうちに来ました。

うちに来ている少年たちはほとんど児童養護施設にいた経験があり、虐待を受けた子が多いです。
発達障害の人は、見た目が普通なので世間に認知されにくいです。
目の前のことに集中してしまい、これをしたら絶対捕まるということをしてしまいます。
本来なら、逃走経路を見つけてから暴力事件を起こしたり自転車を盗んだりしますが、発達障害は先のことを考えずに行動を起こしてしまいます。
今私が行っていることは「出口」を探すことです。
考えた結果、原点はやはり親だと思いました。
昔はおじいちゃんやおばあちゃんが助けてくれましたが、今は核家族なので一人の親が虐待をしてしまうと、それで終わりです。
本当は三世代で暮らせるようになれば、僕のやっていることは解決されるのです。
貧困の世帯に生まれても平等に教育を受けられるように、やはり学校が必要だと思いました。私は、入りたいという意思があればどんな人でも受け入れられるような学校にしたいです。
最近は、なぜ挨拶が大事かを教えられる人が少なくなってきていています。
そんな中で一番恐ろしいことは、子供を作り育児放棄をすることです。
そして、育児放棄などにあった子供が、また自分たちの子供にも育児放棄をしてしまう傾向があります。
若くして妊娠して‘子供をおろしたくてもお金がなくおろすことができない’
そうやって産まれてきた子供に向かって「生まれてこなければよかったのに。」と言ってしまうこの流れを、親を変えていかないと解決しない問題だと考えます。

「世の中に自分のことを無償で承認してくれる人がたった一人でもいればいい。だから学校が必要だ!」と私は考えました。

良心塾にいる10人みんなに共通しているのは、すぐに部屋がすごく汚れることです。
一週間で布団も引きっぱなし、服も脱ぎっぱなしになり、汚したことに関して全員が嘘をつきます。

彼らは人の目をすごく気にしますので、私は何か自分の防衛本能で嘘をついてしまうのではないかと思います。
幼いころから否定されてきたから自分を大事にしない、だから部屋を汚くするのだと思います。

例えば彼らに5万円を渡したら一週間でなくなってしまいます。
食事はコンビニや牛丼になってしまいます。
意味もなくコンビニへ行き、ついつい買ってしまうのです。

少年院では主体性をなくされます。目を開けるなというまで目を開けさせず、開けたら罰せられます。だから、少年院はお勧めできません。

現状、海外の支援も大事ですが、まずは日本の若者の教育を正していきたいです。
親を変えることは難しいです。
しかし、子供は未来の宝だからこそ、無料で変えていきたいです。
子供の自主性を育むことを大切にし、小中学生から人材育成を行いたいです。

私たちはリサイクルで売り上げを上げていきます。
例えば、イオン一店舗では一日10万ほどの古紙がでています。
段ボールを集めるのは大変で窮屈ですが、そのお金で子供たちの学校を建てているとなるとやりがいが出てくると思います。
自分の存在意義が出てきます。仲間と一緒に段ボール集めをやり、そのお金で教科書などを買えばすごく楽しくなります。

彼らのことも考えますが、彼らの生まれてくる子供のことも考えていきます。
出口ではなく入口を改善していかなければ根本的な解決になりません。
今後は奈良や鹿児島に、貧困や虐待を受けた子供たちを教育していく学校を作っていきたいと思っております。

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<プロフィール黒川 洋司氏

株式会社ヒューマンハーバー大阪
株式会社プログレッシブ
代表取締役
日本財団主催
『職親プロジェクト参加企業』
『職親プロジェクト大阪事務局』
http://shoku-shin.jp/
少年の頃から非行に走り人生の殆どを反社会的な考えで生きるが女手一つで育ててくれた最愛の母親の急死で今までとは違う命の使い方をすると決意する。
現在は大阪市内に美容室を3店舗経営する株式会社プログレッシブの代表と社会問題の解決を第一の目的としたユヌス・ソーシャルビジネス会社ヒューマンハーバー大阪の代表を務め若者の更生と再犯防止に取り組み中間支援施設『良心塾』の塾長を務め人や社会を幸せに出来る人財育成に尽力している。

インタビュアー宮本 宏治氏

株式会社フォーユーカンパニー 代表取締役

インタビュアー森下 直樹氏

ライフ・カイロプラクティックラボ 代表