インタビュー|岩井俊宗氏【とちぎユースサポーターズネットワーク(TEAMユース)】若者の挑戦で地域社会をハッピーに

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岩井俊宗氏【とちぎユースサポーターズネットワーク(TEAMユース)】若者の挑戦で地域社会をハッピーに

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若者の挑戦で地域社会をハッピーに

【対談】NPO法人とちぎユースサポーターズネットワーク 代表理事 岩井俊宗氏

× 有限会社アップライジング 代表取締役 齋藤幸一氏

宇都宮から世界への道

有限会社アップライジング 代表取締役 齋藤幸一(以下、斎藤):生い立ちをお聞かせください。

 

NPO法人とちぎユースサポーターズネットワーク 代表理事 岩井俊宗(以下、岩井):1982年、栃木県宇都宮市生まれです。宇都宮大学卒業後、NPO法人に勤務、26歳で今のチームを立ち上げました。現在7期目で、33歳になります。

幼少期はガキ大将タイプでした。「弱い者と仲間を守り、強い者・仲間を傷つける者とは戦う」、そんな教えを先輩から受け継いでいきました。
近所にダウン症の子がいて、小中学校と仲良くしていました。中学校の時、別の友人に「あんなやつとよく遊べるな」と言われたことがありましたが、自分は障がいの有無に関係なく、友人の一人として楽しく遊んでいたので、そう言われることが不思議でした。

高校2年生の時、ネパールに行きました。井戸やトイレを作りながら、「発展途上国をどう発展させるか」と日々活動している赤十字の方々の仕事ぶりを見て、「自分もこういうことがしたい」と思いました。そして、「どうしたらなれるのか」と、その方に手紙を書きました。
「まずは大学で世界を見て、世界の状況に関して勉強をしなさい」と返事で教えてくれたことから、学校の先生にも相談し、地元で世界の勉強ができる、宇都宮大学国際学部に進路を定め、入学することができました。

若者の関わりが、社会問題解決への大きな力に

岩井:大学では、発展途上国の開発方式を勉強しました。先進国がお金を渡して支援するのではなく、住民たちが「自分たちで良くしたい」という思いを力に変えていく、その手助けをする活動を学びました。
そこから、住民主導で活動するNGOやNPOのことを知りました。当時、大きな可能性を感じたのですが、「その方々は、活動だけで飯が食えている訳ではない」という状況も知ったのです。「この人たちが活動しながら飯を食えるようになることが、社会の課題解決への大きな力になるはず」と考え、それが大学時代の課題になりました。

大学卒業後、22歳から26歳までは、NPO支援センターに勤めました。ボランティア支援と既存の仕組みでは支えきれない多くのSOSに対し、さまざまな人々の力を借りながら解決していくプロジェクトを創り、支える「ボランティアコーディネーター」の立場で立ち向かう中、「若者の関わりが、社会問題解決への大きな力になる」ことを実感しました。
そこで、「より若者と地域課題をつなぎ、持続・継続的に取り組めるプレイヤーを増やしたい」という同じ思いを持った、現在の当会副代表理事に声を掛けたのです。
2人で立ち上げたのが、現在の「とちぎユースサポーターズネットワーク」になります。2人でスタートしましたが、7年目には140人の会員と5名の有給職員のいるチームになりました。

 

 

若者の挑戦と、地域課題に伴走の日々

齋藤:現在、日本の若者の中で、「自分はできる人間だ!起業するのだ」と思う方の割合が約20%、「自分に自信がない、ダメな人間なのだ」と思う方の割合が80%、というデータがあるそうです。そのような現実も、私たち大人が変えていかなくてはと思いませんか?

 

岩井:そうですね。「若者の挑戦を、”他者や地域社会がハッピーになる循環”の起点にしていきたい」と、日々、若者の挑戦と地域課題に伴走する仕事をしています。
自己肯定感の低い若者はチャレンジしたことがなく、失敗を極端に怖がってしまっているように捉えています。一度チャレンジすれば、きっと自分に自信が出てくるはずなので、その後押しをするのが自分たちの役目だと思っています。

 

齋藤:素晴らしい取り組みですね。

挑戦する若者と企業をつなぎ、新たな価値創造を

齋藤:現在、一番に取り組んでいるのはどのようなことですか?

 
岩井:2つあります。
1つ目は、実践型インターンシップ。挑戦する若者と、若者の挑戦を必要とする企業とをつなぎ、新たな事業や価値を創出していく仕組みです。具体的には、会社の抱えている課題を敢えて学生に見せます。次に、どうしたらいいかを社長と共に考え、解決に向け行動していくインターンシッププログラムになります。
現在、宇都宮大学との連携事業ですが、栃木のプロバスケットボールチーム「リンク栃木BREX」で4人が活動しています。

 

齋藤:いいですね。社員は同じ仕事をしていると、アイデアが出にくくなりますから。

 

岩井:学生たちがアイデアを出すことにより、社員の中にあったものが浮かび上がる効果もあり、非常に喜ばれます。

 

齋藤:インターン終了後、その会社に入る方もいますか?

 

岩井:います。個人事業主でがんばっている梨農家です。生産現場ではなく、管理業務や改善に若者が寄与したことが、チームとしての成長につながっている例もあります。チャレンジレポートがありますので、参考にしてください。

 

 

挑戦する若者に、継続して関わっていくことを大切に

岩井:2つ目は、「iDEA→NEXT」(アイデアネクスト)という、伴走型プロジェクト創出事業です。10代~30代を対象にした、社会をよくするアイデアを企業・事業家が支援する事業です。今年で4年目になりますが、より多くの企業・会社の支援があります。

 

齋藤:成功例はありますか?

 

岩井:学習障害(全般的な知的発達に遅れはないが、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算する」、または「推論する」能力のうち、特定のものの習得と使用に著しい困難を示すさまざまな状態を指す)を抱えた子どもたちの支援をテーマにした若者のアイデアが、グランプリを獲ったことがあります。その後事業化し、現在も拡大展開しています。
学習障害の子どもたちに合ったカリキュラムを作ることにより、子どもたちのできることが広がりました。広告宣伝なしで、3店舗がすぐ満員になったほどです。彼らが動くことにより、学習障害のことが知られるようにもなりました。

我々はこの事業だけでなく、「挑戦する若者に継続して関わっていくこと」を大切にしています。
すぐに成果や変化が起こしにくいこともあるので、継続した関係性から成果学習障害とは、基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すものなる物語を紡ぎ、発信していくことにも重点を置いています。

齋藤: 素晴らしい取り組みですね。そこも取材に行きたいです。

力になりたい人と、困っている人のパイプ役に

齋藤:岩井さんの会社のホームページを拝見しました。
「福島と栃木をつなぐ」という活動がありましたが、どのような経緯で始められたのですか?

 

岩井:ボランティア活動が少なくなった現在、被災地を訪れる道を作り、現地で支援の最前線や支援を必要としている人の話を聞き、自分たちに何ができるかを考えていく1泊2日のワークキャンプがあります。その活動から発展したもので、被災地の手作り商品を栃木で販売するお手伝いと、福島の現状を伝え続け、風化させないようにすることが目的です。

 

齋藤:メディアは3.11を忘れ気味ですよね。

 

岩井:そうですね。今年(2015年)の9月10日に起きた栃木の水害にしても、災害ボランティアは日に日に減っていきます。
私たちは地域の困っている人がいる場所で、民営のボランティア団体を立ち上げています。「地域のコーディネーターとして力になりたい人」と「困っている人」をつなぎ、一日も早く日常生活を取り戻していけるように活動しています。支援してくれる企業を探すことも、自分の仕事です。

 

齋藤:それも素晴らしい取り組みですね。

挑戦する若者舞台の創出に貢献したい

齋藤:これからは、どんなことを考えていますか?

 

岩井:若者と、若者を必要としている現場をさらにつなぎ、挑戦の舞台を各地に創り出していくことです。宇都宮だけでなく県外、また奥地の日光など、遠くても若者を必要としてくれる現場を広げていきたいと思っています。
挑戦する若者との出会いを楽しみにしながら、いつか、このチームをまねしてくれるチームが生まれてくることを期待しています。今回のような機会を作っていただき、私やチームの思いを聞いてくださることはとても嬉しいです。

 

齋藤:東京や、栃木県外の大学を卒業した若い方向けに、故郷に帰った後の取り組みは何かありますか?

 

岩井:学生だけでなく社会人でも、地方で自分の力を発揮したいという人のために、現場へつなげていける事業にも取り組んでいます。

 

齋藤:自治体が活性化していれば、若者が離れないですよね。

 

岩井:自治体も危機感を感じていて、すごく自分たちの力を頼ってくれている現状があります。

 

齋藤:若者が企業発展の力になることは、地域活性化につながりますね。これからも宇都宮のため、栃木のためにがんばっていただきたいです。
本日は、貴重なお時間をありがとうございました。

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<プロフィール岩井 俊宗氏

NPO法人とちぎユースサポーターズネットワーク 代表理事
1982年生まれ。栃木県宇都宮市出身。
2005年宇都宮大学国際学部卒業後、ボランティアコーディネーターとして、宇都宮市民活動サポートセンター入職。NPO・ボランティア支援、個別SOSに従事。
2008年より、若者の成長の機会創出と、持続的に取り組む人材を輩出し、若者による社会づくりの促進を目的に、とちぎユースサポーターズネットワークを設立。2010年NPO法人化。代表理事を務める。NPO法人宇都宮まちづくり市民工房理事、栃木県社会貢献活動推進懇談会委員、栃木県協働アドバイザー、一般社団法人とちぎニュービジネス協会理事等も務める。

http://www.tochigi-ysn.net/

<インタビュア齋藤 幸一 氏

有限会社アップライジング 代表取締役
1975年11月14日 栃木県宇都宮市生まれ。作新学院高校英進部から法政大学経営学部へ進学。高校、大学時代にボクシング部のキャプテンを務めた。
プロボクサーとなるが24歳で引退後、2006年、有限会社アップライジングを設立。現在は代表取締役社長に就任し、世界中のタイヤ関係者が修行に来る中古タイヤ屋さんをめざして、新たな世界を極めようと日々奮闘している。

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