インタビュー|鬼丸昌也(特定非営利活動法人テラ・ルネッサンス創設者)×奥村雄介(興亜商事株式会社代表取締役)対談 コシサポ(古紙リサイクル)

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鬼丸昌也(特定非営利活動法人テラ・ルネッサンス創設者)×奥村雄介(興亜商事株式会社代表取締役)対談 コシサポ(古紙リサイクル)

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鬼丸昌也(特定非営利活動法人テラ・ルネッサンス創設者)×奥村雄介(興亜商事株式会社代表取締役)対談 コシサポ(古紙リサイクル)

鬼丸昌也氏(特定非営利活動法人テラ・ルネッサンス 創設者)の講演を聴いて、奥村雄介氏(興亜商事株式会社 代表取締役)は「涙がぼろぼろ出てきて、一緒に活動したい、何かお手伝いしたいという想いが湧いてきたので、すぐにメールを送りました」という。鬼丸氏に出会う以前から社会的課題の解決に様々な取り組みをしてきた奥村氏だが、両親の教えが大きかったという。企業活動に利益は必要なのは当然だが、人を惹きつける「純粋性」が求められる時代になった。今、企業と経営者に「在り方」が問われている。

 

一緒に活動したい!何かお手伝いしたい!

興亜商事株式会社 代表取締役 奥村雄介(以下、奥村):僕らが出会ったのは、2013年の経営実践研究会の特別講演でしたね。

 
特定非営利活動法人テラ・ルネッサンス 創設者 鬼丸昌也(以下、鬼丸):はい、そうです。初めて私の講演を聴いてどうお感じになりましたか。

 
奥村:まずは凄いなと。僕らでは絶対に真似できない社会性のある活動だなと鳥肌が立ちました。普段あまり泣いたりしないんですが、涙がぼろぼろ出てきて、一緒に活動したい、何かお手伝いしたいという想いが湧いてきたので、すぐにメールを送りました。

 
鬼丸:何度かメールのやりとりがあって、興亜商事さんにお邪魔しました。奥村さんからご自身の事業を通じてテラ・ルネッサンスの活動を支援できないかと様々なご提案を頂きました。その一つが今回実現した『コシサポ』なんですね。

奥村:はい。『コシサポ』とは古紙の捨て方を変えることで、収益の一部をテラ・ルネッサンスに提供するという仕組みです。対象は一般家庭と企業です。ポイントは僕らもコシサポの一員として、この想いを全国に広げていこうという活動だということです。社会貢献したいという方々はコシサポの主旨に賛同する古紙回収業者に古紙を持ち込みます。一社一社で社会貢献をしている業者はいますが、全国規模の取り組みは他に例がないと思います。

 

鬼丸:なるほど。古紙の売却代金の一部をテラ・ルネッサンスに寄付していただけるということなんですね。それを業界の仲間でやろうと。コシサポはみんなで本業を通じて社会貢献していこうという仕組みそのもののことなんですね。日本にはあまりないタイプの取り組みだと思います。

社会貢献のDNA

鬼丸:新しい取り組みも素晴らしいですが、奥村さんは僕らと出会う以前から社会と関わるいろいろな取り組みをされてきたんですよね。

 

奥村:はい。東北に行ってサンマを仕入れてきて地域の方に販売したり、乳がんの撲滅をめざして検診を呼びかけるNPOに参加したり、シーエフエスの藤岡さんを通じて教育を支援したりしています。

 

鬼丸:もともと奥村さんご自身が社会的な活動に関心が高かったのですか?

 

奥村:そうですね。学生時代に24時間テレビのスタッフをやったり、障がい者にスイミングを教えるインストラクターをやったり。「楽しい」と言うと失礼かもしれませんが、やりがいのある活動でした。

 

鬼丸:社会的な課題を解決しようという活動に興味を持たれたきっかけは何だったのですか?

 

奥村:両親がそういうタイプでした。世のため人のため、思いやりを大事にしなさい、思いやりのないことはやっちゃダメだというような教育でした。ずっと小さい頃から、そういうマインドで育てられのです。

 

鬼丸:DNAのようなものですね。だから自然な感じで気負いがないのですね。そこが原点で、その延長線上にコシサポやPICCの活動があるんですね。

 

奥村:はい、自分の中の頑張れる理由として、人から頼られる存在になれるということが大きいです。

 

鬼丸:なるほど。事業そのものも含めて、誰かの役に立っているとか、感謝される、「ありがとう」と言われることが原動力なのですね。

 

奥村:そうです。父は会長に退いていますが、今でも常に言います。

 

鬼丸:自然にそれが現れているわけですからすごいですね。

 

奥村:感謝しています。

モチベーションは関係ない?

奥村:鬼丸さんはどうですか?活動の源になっているのは何なんですか?

 

鬼丸:僕は自分のためなんです。誤解を恐れずに言えば、「人の為に人の為に」と言う方がいますよね。そういう方は、思い通りにならなかった時に、対象となる相手のせいにすることがあります。私がこんなに思っているのにどうして伝わらないんだ、どうして動いてくれないんだとか。支援の受け手に対してもそうです。支援したのはこちらの勝手なんです。「にんべん」に「為」と書くと「偽」じゃないですか。
でも自分のためにやってるんだと肚に落ちると、人を責めなくなります。人に迫る必要はあるけれども責める必要はありません。全ては自分のためだと思えば、自分で責任が取れる、と思っています。
ただ、そんな想いに至るまでには段階が必要だと思います。社員教育でも何でも、自分のためだけの単なるわがままではなく、最初は誰のため?何のため?という問いかけが必要です。問いかけの結果、今自分がやっていることはお客さまのため、家族のため、少年兵のため、被災者のためと目的をはっきりさせる。そしてがむしゃらに行為に自分を没入させる。そうすると、ちょっと禅問答のようですが、行為に動機や目的が必要なくなっていく。テンションが上ったり下がったりすることはあっても、モチベーションは上がったり下がったりしません。究極の動機付けがなされると、モチベーションは関係なくなるんですよ。
「誰のために?何のために?を突き詰めると作業が仕事になります」と繰り返し申し上げていますが、子育ても会社経営も究極は全部自分のためです。社員満足も顧客満足も社会貢献も自分のためだと気づけば、人を責めなくなります。昨日の自分と今日の自分と将来の自分を比較するだけなので、永遠のモチベーションとなって下がることがない。そういうことに、この13年間で多くの方から学びました。被害者、被災者の支援をしようという人が、被害者に期待しちゃだめですよ。

経営者の一番の仕事は

奥村:確かに。社員教育も一緒ですね。

 
鬼丸:はい、教育や支援ではなく押し付けでは自己満足です。例えばカンボジアに学校を建てても、学校に来ない子どもがいる。それは子どもたちが悪いんじゃなくて、来られない状況があるかもしれない。その状況をどう改善するかが大事です。社員が伸びないなら、社員を伸ばせない経営者や伸びない雰囲気を作っている自分がいるんです。社会の制度が変わらないのは、政治家が悪いのではなく、社会を変えることのできない政治家を選んでいる有権者がいるからです。全部自分につながってきます。
とはいうものの、24時間365日そんな考え方でというわけにもいかず、お互いに人間ですから感情に揺れます。疲れたりムカついたり嫌な顔をしたり。「この会社、社長さえいなければいい会社なのに」なんて言われてる人いますよね。社員が社長の顔色を伺いながら仕事をしている。だからこそ経営者の一番の仕事は雰囲気を作ることだと思います。
トップがいろいろ問題を抱えたり、思考が混乱すると、その感情は一番弱いところ、社員のメンタルに表れます。家庭で言えば子どもに出ます。教えてくれているんですよ、彼らは。そこから逃げるか逃げないかの決断を求められるのです。器が大きくなるかならないかのポイントです。
コシサポでも、PICCでも、社会貢献でも、思い通りにならないことがたくさん出てくると思います。それは全て自分に対する課題なんですよ。自己成長や自己変革のない社会貢献ほど自己満足でしかないです。主体者である私自身はどう変化するのか?自分に対するリトマス試験紙のようなものでしょうか。

奥村:いやあ、いいお話です。本や講演でも言われませんよね。

 
鬼丸:偉そうになってしまうので、あまり言いません。でもわかるようになりますよ、社長さんとかとお会いして、この人、本気かなあって。匂いで。潰れていくか、発展していくかまで。だから奥村さん大好きです。

 
奥村:本気です。

 
鬼丸:伝わってきます。でも今日対談してお父さま、お母さまの影響は大きいんだなと思いました。

 

奥村:今でもうちの両親は子どもに気を遣ってしゃべります。僕の嫁さんの幸せが一番だって言いますからね。

 
鬼丸:素晴らしい。

何よりも大事な「在り方」

鬼丸:コシサポが今後全国展開をしていく時に、やはり在り方が大事です。どれだけ良いビジネスモデルでも社会貢献事業でも、核となる中心メンバーは誰がどんな在り方でやっているのか。これからの時代の経営のキーワードの一つは「純粋性」だと思ってるんですよ。利益が出ることはいいんです。利益は絶対に確保しなきゃいけない。売り上げは上げなければいけない。でも事業の純粋性が人を惹きつけるかどうかが問われます。だから在り方なんです
ビジネスモデルは教えてもらえばできます。ビジネスチャンスも誰かにもらうことができる。でも在り方だけは自分の責任だから。在り方をどう作るかということは社会貢献でも問われています。企業は社会と関わった方がいいです。お客さんが企業の在り方、姿勢を見ています。そしてうわべだけの小細工はすぐ見透かされ、離れていってしまいます。社会貢献をする経営者は自分が伸びるかどうかが試されます。コシサポの中心となる奥村さんと興亜商事さんの社員さん、関わる同業者の皆さんがどう成長されるかが楽しみです。

 
奥村:ありがとうございました。

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【在り方Webより 古紙で社会貢献「コシサポ」鬼丸昌也氏×奥村雄介氏 対談

<プロフィール鬼丸 昌也氏

NPO法人テラ・ルネッサンス理事・創設者。1979年、福岡県生まれ。立命館大学法学部卒。
高校在学中にアリヤラトネ博士(サルボダヤ運動創始者 / スリランカ)と出逢い、『すべての人に未来をつくりだす能力がある』と教えられる。
2001年、初めてカンボジアを訪れ、地雷被害の現状を知り、「すべての活動はまず『伝える』ことから」と講演活動を始める。同年10月、大学在学中に「全ての生命が安心して生活できる社会の実現」をめざす「テラ・ルネッサンス」設立。2002年、(社)日本青年会議所人間力大賞受賞。地雷、子ども兵や平和問題を伝える講演活動は、学校、企業、行政などで年100回以上。遠い国の話を身近に感じさせ、一人ひとりに未来をつくる能力があると訴えかける講演に共感が広がっている。

<プロフィール奥村 雄介氏

興亜商事株式会社 代表取締役 奥村雄介